禁煙したいが我慢はゴメンだ

タバコをやめたいけれど我慢することが苦手。どうしようかのアレコレ日記。明るい未来はやってくるのか?!

Sambaの巨匠Noel Rosa (ノエウ ホーザ)の肺は真っ黒

Sambaスキルを上げるためにポルトガル語を勉強している。

先生はHelenaという日系ブラジル人で、Sambaのミュージシャンの奥様。

最近なにやらわたしの経済力がガッタガタなので、ポルトガル語レッスンを受けられていないが
そんなわたしのために月に何度かおデートの時間をもうけてくださる
優しい友人でもある👈自慢( ꈍᴗꈍ)
f:id:tabaco_gaman:20200204191934j:plain
Helena先生に、「わたし、禁煙しようと思って……」と言ったら
Nossa!!! (ノーーーーーッサ!!! と読む。英語のWhat!!! のような意味)と、とても喜んでくれた。

ブラジル人やブラジル、Sambaに関するたくさんのことを、わたしはHelena先生から教えてもらった。
なかでもHelena先生が熱く語るのは
「O samba é a músicaなんですよ!!!」
ってこと。

先生に言わせると、多くの日本の人が、
 クラシックもだめ、
 ジャズもだめ、
 ロックもだめ、
 じゃあ、ま、サンバでもやろっかな!
 とサンバを始めて、パレードなんかに出ちゃう。
 でも、本当はSambaほど難しい音楽はなくって、ほかの音楽ジャンルは今から始めても無理だけれど、サンバ「なら」できるだろう、と思うのは大間違いだ……
という話しだ。

Helena先生に初めて会った7年前から、何度も何度も繰り返し、Helena先生から聞いてきた。

それからもうひとつ、こんなのも。
 なぜ日本の人は練習ばかりしてSambaをやらないのか?!

そのココロは、フレーズや手つきを覚えたからSambaができるようになったとは言わないのだ、ということ。
まるで禅問答だ。

わたしがHelena先生の門を叩いたのは7年前。あのときは、自分がサンバのライヴで歌うことになったから発音みてくださーい、という軽いノリだった。
「あなたには人前で歌う力はありません」と、全力で止められたっけ。お金さえ取れれば誰にでも教える先生が多いなかで、素晴らしいと思う(思うけどやってしまった、ライヴを……)。

そのときから5年後、今から2年前、
「は!!!!」と思い立った。

グルウブが、会話のなかに!!ある!!!って。

どの国の音楽もそうなんだと気づいたけれど、なかでもポルトガル語の会話は、特別ウネウネうねっていて、おしゃべりがすでに音楽だ!!

英語民に、In americaと言うとき、イン アメリカと言ったって日本語を知らない人にはもしかしたら通じないかもしれないけれど、イン ナ メ〜リカときちんと抑揚をつけたら通じやすいはず。

この、語と語がつながるリエゾン部分に生まれるうねりが、ポルトガル語はとくに強く、
それがそのままSambaのもとになっているんだなあ、と。

ブラジル人の友人に尋ねたら、
「そうなの、うねっちゃうの」と苦笑していた。

しゃべる、ときに……。

7年前に発音指導だけでなく、会話の勉強も始めておくんだったなあ、と後悔しながら、Helena先生のもとでポルトガル語学習スタート。

冒頭に書いたように、Sambaスキルアップが目的だ。べつに、いい発音で歌いたいとかではなく、Sambaの何のプレイヤーも、ポルトガル語でブラジル人とおしゃべりを楽しめるようになったところがスタート地点だと思ったからだ。

ポルトガル語には覚えなきゃいけないことがそれこそ山のようにある。

規則動詞と不規則動詞の活用、女性名詞と男性名詞、それから冠詞や形容詞もかかる名詞が女性形か男性形かで変化するし、数字や数詞も男女活用がある。
接続語と指示詞、前置詞、副詞には、単体で使う場合と、くっつけて変化させる縮合形もある。

課題はまだまぁだ! 発音だ!
大きくは、鼻に抜けるのと、胸で言うのと、喉が後頭部に引っ張られる感じと、開口音の4種類。
開口音は、ただ大きく口を開ければ出る音ではなく、喉の奥から「カーーーーッペッ!」と痰を吐き出す感じ、もしくは気持ち悪くて吐くときの感じ。

いいトシしてこんなに大変な思いをして、わたしは何やってんだか、とは全然思わない。
Sambaの森に、迷路に迷い込んでみよう、迷って、ついには出てこられなくなったって本望だ!と、心からワクワクしっぱなしなんだ、わたし(≧▽≦)

「禁煙しようと思って……」の、わたしのひと言を受けて、Helena先生からさっそくSambaの小ネタ。

Sambaの巨匠Noel Rosa(ノエウ ホーザ)の姿は、写真でも絵でも、必ずタバコを、口にくわえていたり手に持っていたりする。
夜の世界が好きでお酒が好きで、一晩中家に帰らず、そうして彼は多くの優れたSambaを生み出して、1937年、26歳の若さでこの世を去った。

「それでね」と、Helena先生。
「Noelの肺は真っ黒だったそうよ」

ブラジル人ミュージシャンにしてわたしのSambaの師匠Damião(ダミオン)のファーストステージの1曲目は奇しくもNoelの手になる名曲「Palpite Infeliz(パウピーチ インフェリーズ)」と決まっていて、わたしも大好きな歌だけれど、なんとなななんと、邦題は「不幸の予感」。
https://youtu.be/eVT6Je1YnFo

だから!タバコそろそろ止めるってバーーーー!!!

https://youtu.be/_nX1AsnzdO0
Noel 作「Fetiço da Vila」
Marutinaria歌唱
これも大大大好き!